私の住む東海村に民間(㈱大豊プラント)の産業廃棄物焼却施設が計画され、地域住民や村、村議会がこぞって反対しているにもかかわらず、茨城県は2007年6月に建設計画を許可してしまいました。
計画地は民家に隣接し,高台に団地が,反対側には美田が広がる低地です。動植物性残渣、感染性産廃(医療廃棄物など)を含む8品目を破砕・焼却処理するというもので、排ガスや施設排水などから重大な健康被害が危惧されます。東海村はおいしい米と干し芋やぶどう,梨などの名産地です。1999年にJCO臨海事故を体験した私たちにとって,これ以上の住環境の悪化や風評被害は耐えられません。
2007年8月に当事務所の安江・五來弁護士とつくば市の坂本弁護士を招いて建設反対の住民の会を結成し,その後学習会や反対署名集め,看板設置,県への要請などを行ってきました。
しかし,県は計画地が『工業専用地域』であるから住民の同意は要せず「法に則って許可せざるを得ない」との態度を崩しません。そのため,住民の会は同年11月に再度総会を開いて県の許可取消をもとめる行政訴訟と業者に対する建設差止仮処分申立を行うことを確認し,同年12月19日に行政訴訟を提起しました。
業者は産廃業の経験もなく,全額借金で事業を開始し,収支計画では売上の7割以上を医療廃棄物の処理で予定しています。専門家からは構造計算や環境影響予測のずさんさが指摘され,予定していた焼却炉のメーカーは倒産中,説明会でも住民の質問にもともに答えられないなど,全く信用できません。県がまともに審査したのかどうか大いに疑問です。
美しい東海村の自然,きれいな水と空気を子々孫々に伝えるために,裁判で県や業者の不実を明らかにしながら,世論と運動を広げて何としても建設を阻止する決意です。
皆様のご支援を心からお願いします。
(事務局)