えん罪「布川事件」は皆さまのご支援も受けて、２０１１年６月に再審無罪判決が確定しました。しかし、警察も検察も、いまだに謝ろうともしません。被告人であった櫻井昌司さんは、こうした警察・検察のあり方を正そうと、２０１２年１１月１２日に東京地裁に国家賠償請求訴訟を提起しました。
訴状では、この訴訟の意義を３つあげています。
第１に、櫻井さん自身に対して十分な償いをさせることです。櫻井さんは刑事補償は受けましたが、慰謝料を含め真の被害回復ははかられていません。
第２に、このえん罪の原因と責任を解明することです。えん罪事件によっては、警察・検察が自己検証をすることがありますが、布川事件ではしようとしません。国賠訴訟に期待するしかありません。
第３に、そのことを通じて、えん罪を生まない刑事司法改革の力になる判決を勝ちとることです。
そして、①別件逮捕やウソの自白をさせた取調べなど捜査の違法性、②十分な証拠がないのに起訴した違法性、③無実の証拠を隠し、捜査官に偽証までさせた公判維持の違法性などを主張しています。
第１回口頭弁論期日が３月２１日に開かれました。今後とも皆さまのご支援をよろしくお願い致します。
2013.3.22（弁護士 谷萩陽一）
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